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授業・セミナーのページ/電磁気学4

Last-modified: 2013-10-01 (火) 02:04:23

はじめに

ここでは、京都大学の理学部の3年生対象におこなっている授業「電磁気学4」の資料を掲載しています。前の週の金曜日までに次の週のノートを掲示します。必ず予習してきてください。

今年度は講義内容の大幅改定を行っています。 小テストもありますので、講義予定を注意してみてください。

電磁気学4 2013講義ノート

田中の独り言

過去の授業の資料は下記のサイトで見ることができます。

 

2006年ー2008年の資料  [http://www.geocities.jp/kochan1118/ED4.html]

 

電磁気学4 2009講義ノート

 

電磁気学4 2010講義ノート

 

電磁気学4 2011講義ノート

 

電磁気学4 2012講義ノート



講義の概要:

この講義では、基本的な電磁気学の学習が終わっている学生諸君を対象に、Maxwell方程式を前提として、電磁波とその伝播、交流回路とインピーダンス、幾何光学、物質中の電磁気学、散乱と回折などを述べる。電磁気学理論演習4と密接に連携し、必要な数学的な課題や基本的な問題、発展的問題を解くことで「電磁気学」の理解が促進されるようにカリキュラムを組んだ。毎回の講義では前回の簡単な復習を行ったあとに、一つないしは二つのテーマについて的を絞って述べる。
電磁気学は見事な古典物理学の集大成である。よく知られているように、相対論も電磁気学の理論体系の緻密な検討から生み出された。したがって、力学のように相対論の荒波をうけて修正する必要はなかったのである。このような見事な体系を数式で表現したのがMaxwell方程式であり、物理学を志すものにとってはその理解が必須である。しかし、この方程式は奥が深く、いろいろな課題に適用してはじめてその味わいがわかってくる。そこで電磁気学4では、具体的な課題を幾つかとりあげて、電磁気学を学ぶ。
例えば、Maxwell方程式から導かれる動的な電磁場である電磁波の様々な特性は、電気回路、光学、物質との相互作用の理解に欠かせない。電磁気学4では、前半でこの点を集中的に学ぶ。後半では、散乱と回折現象をとりあげる。これらの学習は、量子力学における波動関数の理解に役立つ。量子力学に現れるトンネル効果、散乱現象などは、ほとんど電磁気学と同じ物理で理解可能である。
本講義では下記の教科書を指定する。Jacksonの電磁気学とFeynman物理学である。これは学生諸君が毎回の講義に対して準備や復習を積極的にすることを期待してのものである。Jacksonの電磁気学は講義では述べることが出来ない緻密な理論構成の補強となるだろうし、後者からは楽しく示唆に富んだ語り口で様々な実例を学ぶことができる。是非、手に入れて座右の書としてほしい。

  • 1. J. D. ジャクソン著, 西田 稔訳, 電磁気学(上)原書第3版, 物理学業書90,92 吉岡書店(2002, 2003).
  • 2.ファインマン、レイトン、サンズ著,宮島龍興訳, ファインマン物理学 III 電磁気学 岩波書店(1969).
  • 3.ファインマン、レイトン、サンズ著,宮島龍興訳, ファインマン物理学 IV 電磁波と物性(増補版)岩波書店(2002).

講義計画: 

 
  • 1.真空中のMaxwell方程式I 10月1日
    • イントロダクション — 電磁気学の重要性 − 最初に電磁気と現代科学の関連について紹介します。次に、2回生まで習得した電磁気学を統一的な視点で見直します。最初は真空中のMaxwell方程式と積分系の法則(ガウスの法則、アンペールの法則、ファラデーの法則)との関係を明らかにします。またフーリエ表示という重要な表記について述べます。
  • 2.真空中のMaxwell方程式II 10月8日
    • 湧き出しがある場合にMaxwell方程式を解く方法について述べます。スカラーポテンシャルとベクトルポテンシャル、ローレンツゲージなどを話した後、電磁場のエネルギー密度とエネルギー流、場の運動量と角運動量。について述べます。
  • 3.物質中のMaxwell方程式I 10月22日
    • 物質中でのMaxwell方程式を理解するための重要な概念である分極と磁化について述べます。さらに、ミクロなMaxwell方程式から巨視的なMaxwell方程式を導出します。この2つのMaxwell方程式の違いについて理解を深めます。
  • 4.物質中のMaxwell方程式II 10月29日
    • 物質中での平面電磁波、巨視的Maxwell方程式における物質場と応答関数、複素誘電関数とクラマース・クローニッヒ関係式、金属と表面インピーダンス。
  • 5.物質中のMaxwell方程式III 11月5日
    • 光と物質との相互作用のモデル化、ローレンツ振動子モデル、デバイモデル、電磁波の分散。位相速度と群速度。
  • 6.物質中の電磁波I 11月12日
    • 直線偏りと円偏り、ジョーンズベクトル、電磁場の境界条件。
  • 7.物質中の電磁波II 11月19日
    • 反射と屈折。スネルの法則、反射係数、透過係数、エネルギー流の連続性。ブリュースター角、薄膜の透過率。
  • 8.物質中の電磁波III 11月26日
    • 全反射。エバネッセント波とグースヘンシェンシフト、光のトンネル効果。空洞共振器。導波管。光ファイバー。
  • 9.幾何光学  12月3日
    • アイコナール近似。フェルマーの原理。スネルの法則。レンズ系。
  • 10.交流回路 12月10日
    • インピーダンス、キルヒホッフの法則、はしご回路とフィルター、等価回路と特性インピーダンス。
  • 11.光の散乱と回折I 12月17日
    • 回折のスカラー理論、キルヒホッフの積分公式、バビネの定理、フラウンホファー回折とフレネル回折。方形開口、円形開口による回折。
  • 12.光の散乱と回折II 1月7日
    • 振動する局所的な湧き出しからの電磁放射、電気双極子放射、
  • 13.光の散乱と回折III 1月14日
    • 誘電率のゆらぎによる散乱、青空、臨界タンパク光。
  • 14.予備  1月21日
    •   
  • 15.試験 1月28日
    • この日に試験を予定します。
 

対象回生: 3回生

 

講義時間: 後期、火曜日、第1時限

 

講義室:理学部6号館401号室

 

成績の評価法:小レポート数回と試験により評価する。